■佐多達枝 (振付家・バレエ)
アーツ・チャレンジ2009舞踊部門の第二次の選考が10月に2日間に渡って行なわれ11人の振付家の作品が熱く展開されました。
自分で創って自分が踊るソロ作品が多いのは若いうちは当然かも知れません。費用の点から云っても。けれどこれから多くの人を使う、或いは時間の長いものとなった時また違った技量が必要となってきます。作品を創る人となった時、ダンサーとしてだけではいられない色々な要素が必要になります。云い方は悪いのですが、如何に人を使いきれるか、そして舞台上の構図、時間の使い方、スタッフとのあり方等が大変になってくると思います。応募された皆さん積極的で明るく、気持ちのよい二日間でした。是非ずっと強い気持ちを持ち続け、創る事に挑んでいって欲しいと思います。
海外からの眼として兎角日本は真似がうまくても独創的でないとみられがちです。創る事に手助けして下さるこうした企画、私は本当に嬉しく思います。苦しんで、不安や迷いを栄養にして創る事に意欲を持ち続けて下さることを祈ります。
■平山素子 (舞踊家・コンテンポラリー)
応募者は個性的な方々がそろい、ダンスの多様性を改めて感じた。短い時間でのWSは私にとって大変刺激的なものとなった。佐多氏、山崎氏と一緒に応募者の作品案を吟味し、個性や可能性を考慮して慎重に選考した。舞踊作品は「ジャンル」で判断せず、何を伝達したいのかを明確にし、何よりも身体という媒体を通して確実に提案する必要があると思っている。これから選ばれた方と、来年2月の作品上演までの作業(WS)に入るが、遠慮なく意見交換し、彼らの創造性を呼び起こし魅力を引き出す手伝いをしたい。これは振付家を養成する目的で企画されたものだが、上演の際には多くの方々に是非劇場に足を運んでほしいと思う。そして舞踊作品を生み出すことの面白さと難しさを見届けてほしい。それが真に人間力を育てるということなのです。
■山崎広太 (舞踊家・コンテンポラリー)
第一次選考での印象は日本のダンスやばいと思った。ほとんどの方が自分の身体を見つめて作品を提示していない。どうしてこんなことになったのだろう?第二次審査での僕のワークショップでは少し違った。皆とてもポジティブで自分の道を探していた。ひと安心。しかしそれぞれが発展させる仕方には疑問?それと自分のことを言葉で伝えることの手段は、往々にして持っていなかった。これは日本の教育の問題?その中で僕は竹之下君を選考した。痩せた身体で、まず空間のディレクションがクリアで見ていて気持ちがいい。僕は彼にたくさんのインタビューをし、毎回、宿題も出そうと思う。僕の提示から何を考え何を紡ぎだそうとするのか、そして彼がどんどんポジティブに挑戦し、僕も含め何かを発見すること、少しでも世界が広がる事が重要で、僕は作品を良くしようとすることなど興味がない。それは彼に委ねる。今後このようなアーティスト同士のコミュニケーションの場は、もっと増えるべきだと思う。
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